最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)4137 判決
主 文
本件上告を棄却する。
当審における訴訟費用は被告人の負担とする。
理 由
被告人A弁護人岡林辰雄の上告趣意(後記)及び被告人本人の上告趣意(後記)
について。
弁護人上告趣意第一点の論旨は、押収金額と没収金額とのきわめて少額の相違を
捉えて著しく正義に反する事実の誤認又は理由のくいちがいがあると主張するので
あるが、いずれにしても刑訴四〇五条の上告理由にあたらないことはもちろん刑訴
四一一条を適用すべき事由と認めることもできない。そして第二点の論旨は、第一
点の主張を前提として、原判決が憲法三七条の公平な裁判所の裁判でないと攻撃す
るのであるが、実質は原判決の事実誤認又は法令違反を主張するに帰し、刑訴四〇
五条の適法な上告理由と認めることはできない。第三点は量刑不当の主張に過ぎな
い。また被告人本人の上告趣意は、単に原判決に対し不服であるというだけで理由
の明示がないから適法な上告理由といえない。
その他記録を調べても刑訴四一一条を適用すべき事由も認められない。
よつて同四〇八条、一八一条により全裁判官一致の意見で主文のとおり判決する。
昭和二八年三月一七日
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 井 上 登
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 小 林 俊 三
裁判官 本 村 善 太 郎
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